中古車買取りに後発組でも参入できるか?
日本での中古車の流通
日本での中古車の流通は、ほとんどの場合、中古車オークションを経ていることが多い。
例えば、大手中古車買取店が、一般の人から中古車を買い取る場合の買取り価格は、ディーラーでの買取り価格と、中古車オークション相場を参考にしていることが、ほとんどなのですが、これは、初めから買取った後は中古車オークションに出品することが前提になっているからです。
買取店の買取り価格
中古車の買取り価格は、ディーラーでの買取り価格が基準になっています。もちろんディーラーも買い取った後は、中古車オークションに出品するのですが、買取店が多くの中古車を買取るためには、ディーラーでの買取価格より、少しだけ高い値段を提示することで、買取につなげています。
買取店の利益
買取店の利益は、オークションで売れた値段ー買取った価格ーオークションへの手数料ー雑費となります。
輸出業者がオークションで落札したら、その落札価格に輸出手数料を上乗せして、海外の顧客に販売することになるのですが、輸出業者が大手買取業者のように、直接市場から買取りできれば、オークションで買うより安い値段で顧客に販売することができ、他の輸出業者とのアドバンテージになるでしょう。
現状
大手買取業者⇒中古車オークション⇒輸出業者⇒海外へ
輸出業者が直接買取りするには、大手買取業者が提示する価格より少し高い値段で買い取ることになります。
しかし、直接買取りによって、中間で発生するマージンをすべてカットすることができれば、かなり安く中古車を提供できることになります。
買取りのデメリット
理論上では、簡単に利益が出そうですが、本当に簡単でしょうか?
まず、オークションで購入するメリットは、そこには何台もの欲しい車がすでに出品されているので、何台でも欲しいだけ買うことができます。
しかもわざわざ買取りに行く費用や時間も節約できます。
1か所にいればいいので、効率的な仕入れができるのです。
それに比べて、1台1台買取るとなると、スタッフが一人時間を使って車の確認に行かなければいけませんし、メールや書類のやり取りも、1台1台個別でやらなければならなくなります。
この時間的ロスは大きいでしょう。
これをペイできるだけの利益が、直接買取りで上がるのかが、実行できるかのキーになるという訳ですね。
誰でも少しでも高い値段で売りたいに決まっていますから、集客自体はできると思いますが、買取作業をいかに効率的に行えるかが、ポイントになりそうです。