中古車輸出という仕事|世界中で日本の中古車は必要とされている

日本の中古車は世界中の人々から必要とされていて、毎日沢山の車が中古車オークションで落札され、海外へ輸出されていきます。世界の中古車事情って?メイドインジャパンの信頼性とは?中古車輸出というマイナーな業界に長らく寄生している筆者が、中古車輸出業界の全貌をお伝えします!

ニュージーランド市場におけるヨーロッパ車の位置づけ

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ヨーロッパ車の位置づけ

ニュージーランド市場においてのヨーロッパ車の位置づけは、日本におけるそれとそれほど違いはありません。

具体的に言うと、ヨーロッパ車は高級車として扱われていますが、マーケットシェアは15%ほどにとどまってます。

日本と同様にランクは、ベンツ→BMW→アウディ→VW→プジョーやルノー、のような順になると思います。

 

ヨーロッパ車の中古車

ヨーロッパ車の中古車は、日本からだけではなく、同じ右ハンドルの国であるイギリスからも輸入されています。

日本から輸入されている中古車との違いといえば、イギリスから輸入されているヨーロッパ車の中古車は、ほとんどがディーゼルエンジンだということでしょうか。

 

環境問題に配慮したディーゼルエンジン

日本でも2000年初頭までは、ディーゼルエンジンの車が沢山販売されていました。特に4WDのモデルに多かったですね。

例をあげると、ランクル、サーフ、サファリ、テラノ、パジェロ、チャレンジャー、プロシードなどです。

 

ディーゼルエンジン車は燃料代も安く、馬力もあり、スキーブームや4WD車ブームに乗って売り上げを伸ばしていましたが、世界的な二酸化炭素の排出規制により、販売が徐々に制限されていき、最終的には、ディーゼルエンジンのオフロード車は市場から姿を消しました。

 

これらの車種は海外でもとても人気があったので、一時は世界中の国に輸出されていましたが、環境問題の高まりとともにその熱は冷めていったように感じます。

ニュージーランドも例外ではなく、農場や山間部で使われたり、キャンプ好きの人たちの間で、人気を博していましたので、これらの車種が買えなくなって、車種のバリエーションが少なくなってしまいました。

 

クリーンディーゼルの誕生

その後4WDの車種はガソリン車として生まれ変わりましたが、燃費の悪さもあって、それほど人気が出なかったように思います。

それ以降日本では、車と言えばガソリン車で、ディーゼルエンジンは一般的ではなくなりました。

 

一方ヨーロッパではそのころから、排ガスのきれいなディーゼルエンジンの開発が進み、いち早くディーゼルエンジンが復活し、市場もディーゼルエンジン車が主流となっていきました。

 

日本でも2010年を過ぎたころから、ディーゼルエンジンが復活し始めましたが、ディーゼルエンジン搭載車は一部の4WDの車種にとどまっています。

しかしヨーロッパでは、普通のセダンタイプの車種にディーゼルエンジンが搭載されているのが現状です。

 

ディーゼルエンジンが徐々に浸透し出している

このような背景もあり、ニュージーランドでもディーゼルエンジンに対する反応は、日本以上に肯定的になってきつつあります。

 

まだまださすがに、セダンタイプのディーゼルエンジン車は売れませんが、アウディQ7やポルシェカイエン、BMWX5などのSUVなどでは、抵抗なく受け入れられています。

 

まとめ

今まではヨーロッパからの輸入車は、壊れやすかったり、値段的に高い上に、ディーゼルエンジンということもあり、シェアはとても限定的でした。

しかしディーゼルエンジンも徐々に受け入れらるようになり、価格がもう少し抑えられれば、輸入台数はもっと伸びてくるのではないでしょうか。

 

ヨーロッパ車には、ある種憧れに似た感情があるのも事実で、技術的にも壊れにくくなってきていますから、そこに訴求できれば、もっと売り上げを伸ばせるカテゴリーだと思います。