中古車輸出という仕事|世界中で日本の中古車は必要とされている

日本の中古車は世界中の人々から必要とされていて、毎日沢山の車が中古車オークションで落札され、海外へ輸出されていきます。世界の中古車事情って?メイドインジャパンの信頼性とは?中古車輸出というマイナーな業界に長らく寄生している筆者が、中古車輸出業界の全貌をお伝えします!

ニュージーランドに輸出される人気車種とは

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世界の中古車市場とのバランスで車種は決まります

日本からニュージーランドへは、年間約14~15万台の中古車が輸出されています。

そのほとんどは、中古車オークションで仕入れられていますので、オークションのトレンドに合わせてニュージーランドへ輸出する車種も決まってくるわけです。

 

具体的に言うと、日本で人気があって良く売れた車種は、当然オークションに多数出品されていますので、そういった車は希少価値が無く、値段も手ごろで、必然的に買いやすくなり、購入台数は増えます。

 

また例えば、5年落ちくらいまでの年式が比較的新しい車や、走行距離が3万キロくらいまでの車などは、国内で十分流通させることができますから、ニュージーランドの輸出価格には合わなくなり、ターゲットから除外されます。

 

またニュージーランド以外の国では、輸入できる中古車が年式や車種などの条件でかなり限定されていますので、それらの国の輸入条件に該当する車種は、価格が跳ね上がる傾向があるため、ニュージーランド市場には出回らないことになります。

 

ではニュージーランドではどんな車種が人気なのでしょうか?

2000年の初めの頃、まだガソリン価格が安かった頃は、とにかくエンジンサイズは大きく、ボディサイズは小さい車が人気でした。

『SMALL BODY, BIG ENGINE』はキーワードでしたね。

 

例えばBMWでは、5シリーズよりも3シリーズ、ベンツであればEクラスよりCクラスの需要が高く、さらには、BMWの3シリーズであれば、1800ccよりも2000cc、2000ccよりも2500ccが良いとされてきました。

 

しかし世界的なガソリン価格の上昇や、排気ガスによる環境汚染の懸念などの理由により、この流れにも終止符が打たれます。

今では、車の性能も上がっていることもあり、排気量の小さいエンジンでも、十分のパワーがありますので、1300ccや1500ccの車でも売れるようになってきました。

 

ニュージーランドに輸出される車の平均単価は?

平均単価(オークションでの落札価格)は、35~45万円くらいなのではないでしょうか。

安い車だと、3万円とか5万円のものもたくさんありますし、高級ヨーロッパ車などは300万円とか400万円の車も輸出されていますので、一概には言えませんが、平均するとこんなものです。

 

ニュージーランドでの小売り価格は?

平均の小売価格は1万ニュージーランドドルくらいになると思います。

安いものでは5000ドルを切る車もありますし、高いと6万ドルくらいになることもありますが、中古車で一番需要がある価格帯は5000ドルから15000ドルの間に収まると思います。

 

5000ドル以下では輸出手数料や船賃を考えると成り立たないですし、15000ドルを超えてくると、もう少し出して新車買おうかということになりますので。

 

人気車種は?

世界的にSUVの人気が高まっていて、ニュージーランドも例外ではありません。

ですから、

  • ハリアー
  • ヴァンガード
  • アウトランダー
  • X-TRAIL
  • ムラーノ
  • デュアリス
  • CX-5

などは良く売れます。

 

また、日本もここ数年デザインが良くなったこともあり、人気が高いのがマツダ車ですね。

  • アクセラ
  • アテンザ
  • MPV
  • RX-8
  • ロードスター

などは、本当にニュージーランドでは人気が高くなっています。

 

その他では、

  • フィット
  • デミオ
  • レガシー
  • ウィッシュ
  • オーリス

などは定番中の定番です。

 

排ガスコードが3桁であれば、見逃さずに購入したいものですね!