中古車輸出という仕事|世界中で日本の中古車は必要とされている

日本の中古車は世界中の人々から必要とされていて、毎日沢山の車が中古車オークションで落札され、海外へ輸出されていきます。世界の中古車事情って?メイドインジャパンの信頼性とは?中古車輸出というマイナーな業界に長らく寄生している筆者が、中古車輸出業界の全貌をお伝えします!

中古車業界に起こるであろう変化を考えてみる

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中古車業界の行く末

現在の中古車市場を見てみると、そのほとんどは中古車オークションを通して流通しています。

ディーラーや買取店によって下取りされて、中古車オークションに出品されるという流れですね。販売店は全国の中古車オークション会場と提携していて、毎日更新される出品車情報を見ながら、お目当ての車が出品されれば購入しています。

 

所有者

ディーラー・買取店

中古車オークション

販売店

エンドユーザー

 

現状このような流れで、車を売りたい人から買いたい人へ、中古品は流通しています。

 

徐々に始まっているCtoCビジネス

上の図のような流通経路をたどると、その都度【消費税】と【マージン】が上乗せされていきます。

この中間マージンを無くそうというビジネスが、所有者とエンドユーザーの間に立って、売買を成立させようという、CtoCビジネスです。

実は消費税が20%近辺にある国々では、すでに中古車のCtoC取引が活発化していて、ヤフオクのようなサイトやシステムで、多くの中古車が取引されています。

 

日本でも徐々に中間業者が出てきている

2017年現在、日本の消費税は8%なので、まだまだ諸外国から見れば低い税率です。しかし2019年10月には、10%に値上げされることが決まっています。そしてその後も段階的に上がっていくのではないかと思っています。

日本の消費税も諸外国並みに20%に近づいていけば、中古車の個人間売買は、より活発になってくると思います。

 

新車販売は?

では市場の車の流通量という点ではどうでしょうか?

今後もっとカーシェアリングが伸びると、新車の販売台数は当然減少することになります。ある時点で同時に動いている車の台数は、全登録台数の7~8割程度と言われていますが、カーシェアリングはこの非効率性を改善する大きな役割を果たす可能性があると思います。

そうなれば、市場に流通する中古車台数は、今後どんどん減少していくことは間違いないでしょう。中古車が減り、しかもオークションを介さないで個人間売買されるとなると、中古車オークションによって成り立ってきた市場が根本から崩れることになるのではないでしょうか。

 

この状況で中古車輸出を維持するには?

とは言っても、ニュージーランド市場への中古車の供給はしていかなければなりません。公共交通システムが発達しないニュージーランドでは、車は市民の足であり続けることは間違いないと思っています。

ですから、我々中古車輸出業者も、仕入れ方法を中古車買い取りにシフトしていく必要があるのではないかと思っています。

中古車の出所を押さえにいくことで、生き残りをかける。方法としては大変攻撃的な気もしますが、これからもある程度のボリュームを維持するためには、これしかないと思っています。