中古車輸出という仕事|世界中で日本の中古車は必要とされている

日本の中古車は世界中の人々から必要とされていて、毎日沢山の車が中古車オークションで落札され、海外へ輸出されていきます。世界の中古車事情って?メイドインジャパンの信頼性とは?中古車輸出というマイナーな業界に長らく寄生している筆者が、中古車輸出業界の全貌をお伝えします!

顧客を他社に取られるというインパクト

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中古車の輸出をしていると、自社の顧客を他社に取られた、なんて話はよく聞きます。まぁ中古車輸出業界に限った話ではないですが…

しかし、取引の大きかった顧客を取られるインパクトたるや…

それはもう凄まじいものがあります。

では、なぜ顧客を取られてしまうのでしょうか?

 

誠意が足りない?

よくあるのが、『顧客が現状の取引に満足していない』ということです。

例えばクレーム。

顧客としては、説明通りも車が届けば、それで満足なわけです。

しかし、説明されていたよりも、ボロい車が届いたらどう思うでしょうか?

誰でもクレームしますよね?

 

輸出業者はそのクレームに真摯に耳を傾けなければなりません。なぜならそれは自分のミスだからです。

クレームを聞かず、虚構の信頼関係上に胡坐をかいて、顧客のSOSを理解しようともせず、軽く受け流しているようでは、愛想をつかされても文句は言えないでしょう。

 

誠意が足りていないんです。自分のミスなのに…

謙虚な姿勢、常に初心を忘れずにいたいものです。

 

他社の圧倒的な値引き攻勢

取引額が大きく、値引きしてでも取る価値のある顧客はそうはいません。しかし、もしいれば、薄利だとしても取りに行く価値はあります。

というか、取引業者は、常に『取られる』という気持ちを持って、顧客と接しなければいけません。

顧客にとって、『安い』というのは、最大の魅力です。

もちろん、安かろう悪かろうでは、話になりませんが、どこの輸出業者も値引き合戦をしてでも、取りたい顧客はいます。もし今その顧客が自社のものであれば、必死に守っていかなければいけません。それすらできないようでは、その会社には、魅力はありません。遅かれ早かれです。

 

ですから、現在の取引業者は、他社の値引き攻勢にも負けない、しかもその代わりとなる圧倒的なサービスで対抗しなければならないのです。

自社の状況も正確に把握せず、自社のサービスが今でも素晴らしいと思っている、状況が把握できていない経営陣は、現場の意見をもっと聞くべきです。

聞くことで、正確な判断ができるのです。

決して今の状況に満足せず、常に自社の状況を正確に把握していれば、改善すべきところは、自ずと見えてくるのではないでしょうか?

 

取られた顧客が戻ることを期待するな

一度でも信用を失ったら、その顧客は戻ってこないでしょう。少なくとも数年は。

それくらい顧客にとって、取引業者を変えることは勇気がいることですし、それくらいい怒りが溜まってから、取引業者を変えているということなんです。

だから、戻ってくることを期待してはいけません。

逃した魚は大きかった、と諦め、今後同じことをしないように悔い改めることが重要です。

2度も3度も同じことをする業者は、没落するでしょう。

自社だけが頑張っているんじゃないんです。みんな必死でやっているんです。それも分からず他社を下に見るばかりで、現実を見ようとしない、自分が最高の経営をしていると勘違いしている、また謙虚さが足りない経営者に付いていくことは、人生最大のリスクです。